宇井農場(宇井宏)・新得町

有機圃場面積:265a 認定団体・認定番号:JASCERT・A01-100204

千葉県出身、1980年から農業を開始しました。
栽培作物、自慢の作物はじやがいも、かぼちゃ、人参、キャベツ、白菜、大根、スイートコーン、そば。
自慢はこの冷涼な気候が生きるかぼちゃと人参とスイートコーンです。

ブログ:「農場日誌」

有機農業歴と、有機農業を始めたきっかけを教えてください
  • 1980年新得町にて農業開始。1987年友人家族と「芳賀・宇井農場」設立。
    この年より一切の化学肥料・化学農薬を使わず現在に至る。2009年名称を「宇井農場」に変更。若い頃環境問題に関心を持ち、人間は口にするもので生きている以上、安心して食べられるものがあるのが当たり前のことと考えた。そのことが社会のベースにあるように少しでも自分が関与したいと思ったのがきっかけです。
有機農業の楽しいこと・大変なこと・嬉しいことは何ですか?

有機農業は自然の見えない力をいかにみながら、作物に最大限反映させられるかに尽きると思います。除草などの手作業が多く大変なことはあるが、大きなものを相手にしているという喜びがあります。そして、無駄にならずすべて売れることは喜びであり目標でもあります。

自分の作った生産物の自慢をどうぞ!

寒暖差のある冷涼な気候が生む野菜全般の甘さ。特に人参をジュースにした時の味は感動です。

お勧めの本やお気に入りの本、映画、音楽を教えてください
  • 本~ヘンリーデビッドソロー「森の生活」
    音楽~自分の作るオリジナル音楽(笑)
有機農業を通じて浮かぶ、あなたの将来の抱負は?

有機農業をベースにし、志のある若者をどんどん受け入れ、お互いに高めあっていきたい。

宇井夫婦と芳賀氏は若い頃に旅を通して知り合いました。当時は公害のことがクローズアップされていて、生き方として少しでも環境のことに関われないかと模索した結果、百姓を選びました。それに百姓は百のことができる、なんでも作ろうとすれば家でも着るものも食べ物も作れるのが魅力に思えたのです。

 入植当初こそ農薬も使いましたが、(芳賀家は最初からいっさい使わず)1987年に平飼い養鶏に軸を移していた芳賀家と共同経営化と同時に化学肥料もやめて現在に至っています。

 入植してから27年目、有機農業としては20年目になります。僕らの農業ははっきり言ってもうからない。社会的にもう少し認められてもいいとは思いますが、経済至上主義の原理からははずれていて結構。おいしくて安全な食べ物が作れてそれを食べてもらえばそれで十分。また貧農でも、こういう生活をしているといろんな面白い人に出会うこともできます。

 戦争のない世界、差別のない世界、持続可能な社会を望む人達と手を結びあえます。そのひとつとしてWWOOFのホストとして、世界中から若者に来てもらい、助けてもらいながら交流続け、20年以上音楽活動をしています。代表曲は「青虫の歌」
地域のこと
 近くにレディズファームスクールという1年単位の女性宿泊施設があり、地域の酪農家などで女性が実習しています。それもあり地域は活気があり、次世代をになう若者も仲がよくて珍しい地域だと思います。日高山脈と大雪山が一望できる景色の良いところです。
今年の抱負
 昨年は収穫最盛期に有機認証の実地検査が重なり、運びきれなかったかぼちゃ1500玉を翌日の霜でパーにしてしまったので認証制度がまったく無意味だとは思いませんが、もっと早く来てもらえるようにしたいです。もっと私たちをシールや膨大な書類ではなく人間として信頼してくれる消費者を獲得していくために努力をしていきたいと思います。
その他
 私たちのように20年も無農薬無化学肥料でやってきた人間にとって現在の有機認証にとられる時間とエネルギーは大変な損失で、そのために畑にかける時間がとられています。有機ということばは、まだまだ理解が薄くそれは農水省の怠慢だとも思います。

 実際は有機という2文字で簡単に表すことの出来ない広がりや豊かさがあるのです。消費者の方には有機だから安全、それだけで終わって欲しくありません。どうぞ畑に来て、風を感じたり、土の感触を感じたり、草をぬいて見てください。もっと人間と畑の近さを感じ取れるはずです。
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